最近の論文発表

HOPS複合体はSyntaxin17依存的なオートファゴソーム-リソソーム融合に関与する(Jiang et al., Mol Biol Cell)

2014年04月25日 最近の論文発表

Peidu Jiang, Taki Nishimura, Yuriko Sakamaki, Eisuke Itakura, Tomohisa Hatta, Tohru Natsume, and Noboru Mizushima
The HOPS complex mediates autophagosome-lysosome fusion through interaction with syntaxin 17
Mol Biol Cell, 2014 Apr;25(8):1327-37 DOI: 10.1091/mbc.E13-08-0447

細胞内では様々な膜輸送が行われており、膜同士の融合は、SNARE分子、Rab分子、tethering複合体によって厳密に制御されていることが知られています。最近私たちは、オートファゴソームとリソソームの融合に関わる分子として、Syntaxin17を同定し、Syntaxin17-SNAP29-VAMP8のSNARE 複合体がオートファゴソーム-リソソーム融合の重要因子であることを明らかにしました(Itakura et al., Vol. 151, 1256-1269, Cell, 2012)。しかしながら、これらのSNARE分子がどのように制御されているのか、その上流因子は不明なままでした。

今回私たちは、LC-MS/MS解析により、Syntaxin17と結合する分子を探索したところ(産総研夏目グループとの共同研究)、HOPS 複合体の構成因子であるVps33AとVps16を同定しました。HOPS複合体はリソソームの膜融合に関与することが報告されているtethering複合体です。そこで、私たちはHOPS複合体がSyntaxin17を介したオートファゴソームとリソソームの融合に関与するのかどうか、検証しました。HOPS 複合体の構成因子(Vps33A, Vps39)をRNAiにより発現抑制すると、Syntaxin17陽性のオートファゴソームが蓄積し、オートファゴソームとリソソームの融合が阻害されました。

一方で、これまでにHOPS複合体と結合する分子として報告されていたUVRAGは、Syntaxin17とは結合せず、エンドサイト―シス経路を介して、間接的にオートファジーに関与していると考えられました。本研究から、HOPS複合体はエンドサイト―シスとともに、Syntaxin17と結合することで、オートファゴソーム-リソソーム融合にも関与していることを明らかにしました。


図 オートファゴソームとリソソーム融合の分子機構モデル

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