最近の論文発表

オートファジー関連因子Atg8はヒト感染性熱帯熱マラリア原虫ではアピコプラストに存在する(北村 et al., PLoS One)

2012年08月10日 最近の論文発表

Kei Kitamura, Chieko Kishi-Itakura, Takafumi Tsuboi, Shigeharu Sato, Kiyoshi Kita, Nobuo Ohta , Noboru Mizushima
Autophagy-related Atg8 localizes to the apicoplast of the human malaria parasite Plasmodium falciparum
PLoS One, 2012;7(8):e42977 DOI: 10.1371/journal.pone.0042977

オートファジーは真核生物に広く保存されてはいますが、単細胞真核生物である原虫(原生動物)ではあまり報告がありません。オートファジー関連遺伝子は、酵母やヒトで約30種類同定されていますが、原虫(原生動物)ではその一部しか保存されていません。しかし、Atg8結合系に関連する分子群 (Atg3, Atg4, Atg7, Atg8) は原虫類のほぼ全ての種で保存されています。今回、熱帯熱マラリア原虫 Plasmodium falciparumのAtg8ホモログPfAtg8について解析したところ、以下のことが明らかとなりました。

1. PfAtg8は赤内型において発現しており、ステージの進行と共に発現量が増加する。
2. PfAtg8は生化学的に脂質結合型の特徴を示す。
3. PfAtg8はアピコンプレクサ特有のオルガネラである、アピコプラスト(色素体)に存在する。
4. PfAtg8の発現はオートファジーインヒビターの影響を受けない。

これらのことは、マラリア原虫はAtg8結合系をオートファジーとは異なる目的に利用していることを示唆しています。


オートファジー関連因子Atg8はマラリア原虫ではアピコプラストに存在する

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