最近の論文発表

オートファゴソームはPI合成酵素が濃縮されている部位から形成される(西村 et al., EMBO J)

2017年05月11日 最近の論文発表

Taki Nishimura, Norito Tamura, Nozomu Kono, Yuta Shimanaka, Hiroyuki Arai, Hayashi Yamamoto, Noboru Mizushima
Autophagosome formation is initiated at phosphatidylinositol synthase-enriched ER subdomains
EMBO J, 2017 Jun 14;36(12):1719-1735 DOI: 10.15252/embj.201695189

ATG分子によるオートファゴソームの形成機構は、酵母や動物細胞を用いた解析から、その全貌が明らかになりつつあります。一方で、オートファゴソーム形成の初期過程に関しては、まだ未解明な点が数多く残されています。これまでの形態学的な解析から、動物細胞では、オートファゴソーム初期構造体が小胞体近傍で出現し、小胞体膜と近接した状態で伸張していくことが明らかになっています。しかしながら、初期過程で機能するATG分子と小胞体の関係性や、その小胞体のオートファゴソーム形成における役割は、まだ良く分かっていません。

本研究では、オートファゴソーム膜構造体を生化学的な方法で解析しました。その結果、ATG因子群の最上流に位置するULK複合体はまず小胞体膜に局在し、次にphosphatidylinositol (PI) 3-kinase依存的にATG9A陽性の隔離膜構造体に局在することが分かりました (図1)。さらに、ULK複合体が局在する小胞体膜上には、PI合成酵素(PIS)が豊富に存在していることを見出しました。PIを分解させるとオートファゴソーム形成が阻害されたことから、小胞体膜上のPISドメインがオートファゴソーム形成に重要であることが示唆されました。

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